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米国税庁にパスポートの本紙郵送したら「12万円の小切手が送られてきた!」米不動産売買の税務申告を実例で解説

 

今回はハワイ(アメリカ)で不動産売買して払った源泉税を税務申告して還付受けるまでの具体的ステップを纏めました。

 

なかなかこの手の纏まった情報がネットに無いので何回か米国のIRS(国税庁)と書類のやり取りをして最終的に還付まで至りました。

 

本当にTHE 試行錯誤!

 

自分の備忘録としても、また同じようにやり方が分かんなくて困っている方も結構いるのではないかと思い今回ブログ記事にした次第。

 

これが今回還付されて戻ってきた小切手約12万円。

 

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ことの発端は、昨年日本在住の義父がハワイ不動産の売却をして、その後しばらくしてIRS(米国国税庁)から税務申告のための関係書類が届いたところから。
 
すぐに義父は当時の不動産屋に問い合わせしたも知らんぷりされて困ってしまい、私のところに問い合わせが来ました。

 

そこからすぐに調べて以下の事実が発覚。

 

  • 米国非居住の外国人が米国で不動産売買をした場合にも、個人所得税の申告が義務付けられている

 

  • 不動産売買においてLoss(取得価格よりも売買価格の方が安い)場合には売却時に支払った連邦源泉徴収税(売却金額の15%)が還付される

 

  • 税務申告に当たっては、米国納税者番号(ITIN)の取得が必要

 

で、始めに悩んだのがこの米国納税者番号の取得方法について。

 

W-7(Application for IRS individual taxpayer idenditication number) formをIRSに提出する必要があるのですがFormの具体的な記入例の情報がネットに無い!

 

ITINの取得代行サービスを提供している公認会計士事務所の専売特許になってるからか?と推測。。。

 

なのでこちらのIRSのHPにあるW7のInstructionを細かく確認する羽目に。全部で12ページもあります。。。

https://www.irs.gov/pub/irs-pdf/iw7.pdf

 

結果、W7の提出において、不動産売買のため税務申告が必要な方はException #4に該当し、Form 8288-Aと不動産売買契約書のコピーの提出が必要なことが判明。

 

※Form 8288-Aは源泉税の支払証明書に当たり不動産売買後しばらくしてIRSからコピーが納税者に送られてきます。

 

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 また、W-7を記入する際には以下申請の目的として、hにチェックを入れ”Exception 4"と記載が必要です

 

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実は初回提出した際にはここに不動産売買のためと記載して送ったところIRSから返却されてしまいました。ですのでこの点要注意!

 

記載済みのW7、Form8288-A、不動産売買契約書のコピー、そして本人のパスポートの本紙をIRSに提出します。

 

パスポートの本紙は納税者番号の通知と共に返却されます。パスポートの本紙を送るのは結構抵抗がありましたがこれしか方法が無く、私の場合も無事返却されました。

 

これを受け取るまでの期間は提出から約2カ月程度。

 

 納税者番号を無事受け取ったら最後の仕上げとして非居住者外国人のための税務申告書(1040NR)の提出です。

 

提出期限は不動産売却をした翌年の4月15日まで。1月から提出可能。FormはIRSのHPにあります。

 

1040NRの具体的記載例は以下の通り。※入力必要箇所のみ載せてます。

 

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また、Form 8288-Aのコピーも一緒に送る必要あり。一回目これ提出漏れてやはりIRSから追加提出の催促がレターで来てしまいました。。。

 

これらをIRSに送って約半年経ったころに小切手が届きました。

 

なかなか長い道のりでした。一度仕組みが分かってしまえば次回は大丈夫でしょう。

 

あー疲れた。